2020年12月3日木曜日

もう師走 🏃‍♀

映画のコラム『やっほー!シネマ』が更新されました。 

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「わからない」という魅力

ここ最近、朝起きると三つのバージョンの『地獄の黙示録』を観比べるというのが日課になっていました。 朝から観るにはヘビー級の映画だったけれど、なかなか得難い経験ができました……。個人的に、2020年をしめくくる年末に観るのにふさわしい映画な気がします。

そして、このコラムも今回で一度インターミッション。次回は来年の春頃の予定です。


2020年10月7日水曜日

秋です

最近、よく花の動画を見る。

花が咲く姿も、種になって散っていく姿も、枯れて土に戻っていく姿も、どれも美しい。



映画の連載コラム「やっほー!シネマ」が更新されました。
どこかにいるあなたへ届きますように。
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以下の文章は、コラムの本文で書ききれなかったこと。


H君のことで思い出すのは楽しかった時のこと。
あれは三年ほど前のクリスマスに近い夜、私たちはドラマの撮影で海岸の船着き場にいた。遠くに見える街はライトアップされていて、海の向こうには大きな満月が顔をのぞかせていた。
スタッフがカメラの位置を決めたり、私たち役者の足元をバミっている間(役者が自由に動きすぎて映像からはみ出さないように、立ち位置を固定するテープを張るのを「バミる」と言う)、私はふと何年か前に大ヒットした「千の風になって」の替歌を口ずさんでいた。確かこんな歌詞。 

私の足元をバミらないでください〜
そこに 私はいません〜 
立ちたくもありません〜
千の風に 千の風になって
あの大きな空を吹きわたっています〜♪

隣で聞いていたH君は「真歩さん、その歌売れるよ!」とお腹を抱えて大笑いした。私は「たぶん役者しか買わないよ」と苦笑いした。足元にテープを貼っていたスタッフも申し訳なさそうに「すみません、バミらせてください……」と言いながらも笑っていた。
私たちはその替歌を一緒に歌いながら、撮影が再開するのを待った。そんな思い出。 

つい最近、あの「千の風になって」という歌詞は、ネイティブ・アメリカンの言葉が基になっていたということを知った。とても良い詩だなと思ったのでノートに書きとめた。 

私の墓石の前に立って 涙を流さないでください。
私はそこにはいません。
眠ってなんかいません。

私は一〇〇〇の風になって 吹き抜けています。
私はダイヤモンドのように 雪の上で輝いています。
私は陽の光になって 熟した穀物にふりそそいでいます。

朝の静けさのなかで あなたが目ざめるとき
私はすばやい流れとなって 駆け上がり
鳥たちを 空でくるくる舞わせています。
夜は星になり、私は、そっと光っています。

どうか墓石の前で 泣かないでください。
私はそこにはいません。
私は死んでないのです。

(作者不詳)


 

2020年8月5日水曜日

音楽のことなど

1.

そういえば以前、神保町に「ジャニス」という音楽CDレンタルショップがあった。
何か新しい音楽を探しに行こうと思うと、私は電車に乗ってよく「ジャニス」へ行った。ワンフロアの店内には所狭しと様々な国の様々な時代の音楽がぎっしりと詰まっていて、そこへ行けばいつも聴いたこともないような心躍る音楽と出会うことができた。
そんな「ジャニス」も時代の流れには逆らえず、何年か前に閉店してしまった。それ以来、私の持っている音楽はあまり変化がない。もう今持っている曲はほとんど聴き飽きてしまったし、またどこかに探しに行かなくてはと思うのだけど…。

2.

最近、元気をもらったもの。
ベンジャミン・ザンダーさんという指揮者のお話。「音楽と情熱」



3.

映画のコラム「やっほー!シネマ」がUPされました!
書けない書けない、と口ぐせのようにぶつぶつ言いながらも、今回で15回目…。
いつも文章を書くとき、「ねえ、いまどんなこと考えてるの?」とまず自分に聞いてみるのだけど、大抵「うーん、わかんない」とか「とくに何も考えてないよ」なんてふうにはぐらかされるのでとても困る。
それでも、諦めずに繰り返し聞いていくと、観念してかポツリポツリと語ってくれる。今回はこんな感じの文章ができました。
どこかの誰かに届きますように。

2020年7月19日日曜日





2020年7月4日土曜日

お守りのようなもの


本の好きな友人が、小さなブックレットを送ってくれた。『中くらいの友だち』というタイトルの小冊子で、表紙には「〈緊急特集〉韓国コロナ19」とある。
付箋のあったページをめくると、パク・ミンギュという小説家のエッセイが載っていた。何気なく読み始めたけれど、あっという間に引き込まれた。読んでいる間中、ひからびていた地面に水がしみ込んでいくみたいな気持ちになった。そして読み終えたとき、「そうだ、私はこういうことを感じていたんだ」と思った。

コロナウィルスのことが騒がれ始めてから心の奥で思っていたけれど、なんとなく口にできずにいたことがあった。
それは「地球にとっては私たち人間がウイルスなのかもしれない」ということだった。私たちのあらゆる種類の欲望のために、見えないところできれいな水が汚染され、遠くで森林が蝕まれ、ずいぶん多くの動物が静かに殺害されてきたと思う。今、見ずにきたものが目に見える形で、「ほら、あなたたちがやってきたのはこういうことだよ」と、逆に鏡を向けられているような気がしていた。
パク・ミンギュさんが書いてくれたこの短いエッセイを読んでいて、そんなふうに感じるのは私だけじゃないんだ、と嬉しくなった。
一部を抜粋してノートに映した。「我々はもう少し大人にならなくてはならない」という言葉にもドキッとした。これから私のお守りにしたい。いい文章って、お守りなんだなと思った。



『中くらいの友だち』の裏表紙にはこんな言葉が書いてあった。
表紙絵のことば
トクサルとは、朝鮮時代に多く作られた、節季に作るお餅やお菓子に文様をつけるための陶器の押し型です。今号は花文の中の桔梗文。桔梗の根は薬草としても重宝され、「止咳、去痰、のどの痛み、解熱」などに効果があるようです。
現在コロナで大変な世の中ですが、この桔梗文の『中くらいの友だち』がお守りになれば良いのですが。

2020年6月3日水曜日

「ここよりはじまる」


映画のコラム「やっほー!シネマ」が更新されました。
今回は緊急事態宣言が出てからちょうど一ヶ月間のことをつづりました。
この時期に感じたこと、考えたことを忘れないようにしたい。ここから始まる未来のためのメモ。
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ここ最近、アニメーション映画『銀河鉄道の夜』を繰り返し何度も観ていた。
私が生まれて間もないころに出来た作品だというのに、ドキドキするくらい新しかった。
今、世界中の人に観てほしい。(英語字幕がついていればなあ!)


「ここよりはじまる(NUN KOMENCIGAS)」

2020年4月19日日曜日

ふてふてな日々 4


「毎日小学生新聞」が好きで毎朝読んでいる。
大人が普段やりとりしている難解な言葉も小学生にも分かるように教えてくれるし(最近だと「パンデミック」とか「世界大恐慌」とか)、全国の小学生に向けて語る女性編集長のポジティブな言葉にもいつも励まされる。
今朝は、私が以前コラムで触れた『やかまし村』のことが一面で紹介されていてなんだか嬉しかった。そうそう。大人に言われたからやるんじゃなくて、自分の頭で一つひとつ考えて行動する子どもが沢山増えないとね。


この新聞、個人的にいろいろ好きなコーナーがある。
深海魚アイドル図鑑には「なにそれ!?」と度肝を抜かれるし、子どもたちの俳句を紹介してそれを添削するという「キラリ一句」のコーナーも面白い。なにより“寒太先生”が添削するといつも根本的に内容が変わっちゃうのが可笑しい。

緊急事態の日々のなか、毎朝届けてくれてありがとうございます。
これからも楽しみにしています。


一昨日のこと。
今日もカレンダーは真っ白で何をするべきかわからなかった。
音楽が聞きたくなって、やさしい音楽がいいと思って、CDを買った。
CDを取り出すと、そこにはこんな言葉が。

「そこにある隙間は考える余白」

音楽はいいなあ。
斉藤友秋 Tomoaki Saito

2020年4月8日水曜日

ふてふてな日々 3

朝、川原をランニング。人気のない公園の桜の木の下で太極拳をする。
歩いたり、走ったり、踊ったり、身体を動かしているとふと良いアイデアが浮ぶのだけど、ほとんど書き留められないからしばらく経つと消えていく。あれはどこに行っちゃうんだろうなと思う。 


あちこちで散った花が幹のところにたくさん寄り添っていた。花が土の上に落ちているとホッとする。固いアスファルトの上じゃ行き場がないもんね。
触れると柔らかかった。(人とは濃厚接触できないけど花なら大丈夫。)




どこ行くの? 
土の中。
土の中に行ったら? 
しばらくゆっくりして、また花に。

2020年4月5日日曜日

ふてふてな日々 2


息苦しい日々だけど、久しぶりに声を出して笑った作品。最後は、なんか涙がでた。ありがとう。



2020年4月1日水曜日

「ふてふて」な日々


外がとても静かでしんとしている。
こんなに静かな東京ってこれまであっただろうか。時々、鳥の鳴き声がする。 
向いの窓から外を見ている小さな男の子と目が合った。学校は休み。もう何日も外に遊びにいけないのだろう。 
コロナウイルスの蔓延を防ぐため、外出“禁止”ではなく、自粛“要請”が政府から出た。引き込もれる人はいいけれど、働かなければ食べていけない人は外に出て行かなければいけない。政府は困っている国民に和牛券を配るという(ベジタリアンの人はどうするのだろう?) 
やれやれ。ため息が止まらないけれど、私がいまやるべきことはため息をつくことじゃない。
光と闇はいつも一つ。だとしたら、少しでもポジティブな面に目を向けて今日一日を過ごそう。


先日、実家に帰ったとき、テーブルにこんなメモが置いてあった。 
父が「やれやれ」と言うのが口ぐせで、ことあるごとに「やれやれやれやれ」と言うので、母が「『やれやれ』以外に言うことないの?」と言ったら、父は何やらせっせと書き出したらしい。 


私もこれからは、「ふてふて」とか「のたのた」とか呟くようにしよう。 


最近、読んだ本。
こんなときは詩が心の支えになる。
『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』 
『金子みすゞ童謡集 Something Nice』 

最近、書いた文章。
いま自分の立っている所から見えること、感じることを書こうと思って書きました。どこかの誰かに届きますように。


2020年2月29日土曜日

無事、春が来ますように

平凡な日常こそ、面白いし、未知数だし、スリリング。 
そんな風に思う今日この頃です。 

映画「架空OL日記」が本日から公開されました。
今夜、劇場に友達と観に行ってくれた妹からこんなメールをもらいました。 
「架空ol日記めちゃくちゃ笑ったよ。会場みんな爆笑してた。」
日本の映画館でお客さんがみんな爆笑するなんて……。そんな状況をうまく想像できないけど、もしそれが本当なら物凄く嬉しい!! 
いろいろ心配なことが多い中、劇場に観に行ってくださった方、ありがとうございました。
この映画はやはり友達とかと何人かで観に行くときっと楽しいと思います。いろんな事が落ち着きましたら、ぜひ映画館へ足を運んでくださいませ。 

○インタビュー 
「特別なことは何も起こらない、けど面白い!そんな映画の魅力って!? 」 

○予告編