2023年1月26日木曜日

父母と『思春期』の話


お正月に実家に戻った時、父母といろんな話をした。
小学校の教師を退職して何年も経つ両親は、今は二人でささやかなサークル活動のようなものをやっている。たとえば、フルートの先生に歌を習うことや、人形を作って子どもたちに人形劇を上演すること。それから、「本の会」に参加していろんな児童書を探すこと。
この間は、父と母が「本の会」をきっかけに出会った本の話になった。面白かったので、二人に内緒でスマホで録音した。
装丁に使われたイラストが気になって、父が手に取った『思春期』(小手鞠るい著)という本の話。その絵が気に入り、自分で描き写したという。山田家の壁には写真や絵が細々とたくさん貼ってあるけれど、父の模写した『思春期』の表紙の絵も仲間入りしていた。

こういう話を、今のうちにいろいろ聞いておきたいなと思った。

↑『思春期』の表紙で使われていた長田結花さんのイラストを、父が模写したもの。

2023年1月5日木曜日

新年

毎年、お正月に日本舞踊のお稽古場の近くの神社で、奉納舞踊を踊らせていただいている。今年は、商売繁昌の門付の踊り「萬歳」と民謡「伊予節」を踊った。

あるお師匠さんから「いい踊りを踊るね」と声をかけてもらい、嬉しかった。いつだったか、私の踊りのA先生が、「庭の落ち葉をはくように、自然に踊るのがいい踊りなのよ」と言われたことを思い出す。いつかそんなふうに舞台にいたい。

今年も長島の漁師さんから立派な鰤が届く。ありがたい。映画『夕陽のあと』の撮影で出会って以来のご縁。長島の青い海を思い出しながら、お刺身や鰤シャブにして、美味しくいただく。

昨晩は、仕事仲間のOさん、Mさんと、ささやかな新年会をした。帰り際に、それぞれ今年の抱負を三つのキーワードにして出しあった。ほろ酔いの自分から出てきた言葉は、「新しいこと」「無我」「古典」だった。

今年は、初心に戻って、自分をゼロにして、予想もしなかった世界を楽しみたい。