以下は音の目次(喋っている内容のおおまかな分数)です。
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00:00 今年一年を振り返ってみる
08:55 年末年始に観たい映画 その①『ダンシング・ベートーヴェン』
13:33 喜びの方に向かっていくこと
19:28 時間をかけることの大切さ
24:54 自分の《孤独》も踊りにする
30:53 年末年始に観たい映画 その②『タンゴ・レッスン』
41:30 運命は意志の力で作られる
51:44 女が憧れる女性像
53:22 朗読
以下は音の目次(喋っている内容のおおまかな分数)です。
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00:00 今年一年を振り返ってみる
08:55 年末年始に観たい映画 その①『ダンシング・ベートーヴェン』
13:33 喜びの方に向かっていくこと
19:28 時間をかけることの大切さ
24:54 自分の《孤独》も踊りにする
30:53 年末年始に観たい映画 その②『タンゴ・レッスン』
41:30 運命は意志の力で作られる
51:44 女が憧れる女性像
53:22 朗読
今年は一年の最後に「新しいこと」を始めます。
これまで5年間、映画のコラムサイトPINTSCOPEで「やっほー!シネマ」というコラムを書いてきました。もともと感想文は苦手だし、何か良いものを見ても「良かったよ」とか「面白かったです」など、シンプルな言葉で済ませていました。それがコラムとなると、「面白かった」の一言では済まなくなり、どこがどう良かったのか、なぜそれを良いと感じる自分がいるのか……なんて普段考えないことまで深く考えていくことになりました。
自分の内側を見つめるということ。言葉にならないモヤモヤしたものを言葉にして誰かに伝えようとすること。そういう体験ができたことは、得難く幸運なことだったと思います。
ただここ最近、「一人じゃなくて誰かと語り合いたい」という想いがふつふつと芽生えてきました。今度は誰かとの「対話」を通して、映画のこと、そこから感じたこと、物事の見方や考え方などを一緒に考えていけないものか、という想いが強くなって来ました。
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というわけで、先日、都内のとある公園の芝生の上にレジャーシートを広げて、「やっほー!シネマ 〜対話篇」の第一回目を収録をしてきました。途中、木の上のカラスが鳴いたり、お弁当を食べ終わったおば様たちの笑い声が通り過ぎたり、とても面白いロケーションでした。
ただ、時間をかけて熟考できる「書き言葉」と違って、その場で言葉を見つけながら話すのってこんなに難しいんだ! と思いました。当然ラジオDJのように次から次へと流暢なトークは出来るはずもなく、とつとつと、つっかえながら、迷ったり、立ち止まったりしながらなんとか話してきました。
収録後、反省点は数え切れないほどありましたが、今後うまく行く“種”として、次回に活かしていけたらと思っています・・・。
第一回目のテーマは、「年末年始に観たい映画」です。最初は、私のコラムの編集担当をずっとしてくれていた編集者・ライターの川口ミリさんと二人でお届けします。
12/26(火)と1/2(火)に、PINTSCOPEのサイトやポッドキャストで配信予定です。大掃除をしながら、おせち料理の準備をしながら、聞いてみてください。
良い年末になりますように。
昨夜は、ピントスコープ5周年記念イベントでした。初めてのオフライン・イベントということもあり、手探りでしたが、いろんな方の想いがぎゅっと詰まった、とても暖かい会になったのではと感じています。
いつも安定感のある編集長の小原さんが涙ぐむ開会の言葉からはじまり、編集担当の川口ミリさんとのトークも、会場の皆さんの「心の一本の映画」を語るコーナーも、それぞれに人の体温を感じるもので楽しかったです。
来てくださった方々、イベント開催のために準備してくださったスタッフの方々、場所を貸してくださったキチムさん、ありがとうございました。
また個人的には、「継続は力なり」という言葉の意味を実感した夜でした。自分に「力」がついたというよりは、いろんなことを続けていく中で、本当に素敵な人たちと出会えてきて(いま会えていない方も含めて)、そのことが自分を支えてくれる大きな「力」になってきているんだと気づきました。
そのことを一番伝えたかったのになあ……、終わったあとに気づきました。
当日の舞台裏や会場の様子を、写真家の大森めぐみさんが撮ってくれました。感謝。
PINTSCOPEの映画コラム『やっほー!シネマ』の24回目が公開された。
今回は、ホラードラマ「憑きそい」の撮影期間中に感じたこと、考えたことを書いてみた。ホラーの撮影期間は、日常生活ではなるべく誰とも会わないようにしていた。帰るといつも塩を肩にふって、日本酒入りのお風呂に入って寝た。気づくと、般若心経をつぶやいたり、にわかに覚えた邪気を払うポーズをやってみたり……。とにかく、とても異質なへんてこりんな毎日だった気がする。無事に終わった時は、深く潜っていた潜水状態からやっと陸に上がってきた感じがした。
今回の『やっほー!シネマ』も朗読付き。目でも耳でも楽しめます。ちなみに、四コマ漫画に登場するのは、いつも私の朗読に素敵な音楽をつけてくれている「てんこまつり」さんです。
どこかにいるあなたへ届きますように〜。👻
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小栗康平監督の特集上映をやるという。
私が『やっほー!シネマ』の23回目コラムでも書かせてもらった映画『死の棘』も上映される。大きなスクリーンでフィルムで観れるチャンスがほとんどないので、これは貴重なのでは……。
~映画の豊かさを追いかけて~ 小栗康平監督特集
8月9日 (水曜日)から、10月まで北千住のシネマ ブルースタジオにて。
★PINTSCOPE 5周年イベント★
PINTSCOPE 5周年に寄せて |
★『やっほー!シネマ SELECTED』ZINE出来ました★
ある日、「映画のコラムを連載してくれませんか」と手紙をもらった時は嬉しかったけど怖かった。「四コマ漫画も描いてほしい」と言われた時には軽くめまいがした。文章や絵のプロでもない私が、何をどんなふうに書けばいいのか見当もつかなかった。
ここに収められている文章と絵は、2018年から映画のコラムサイト「PINTSCOPE」に連載されたものの抜粋です。もし、この5年の間に少しでも自分が感じていることを言葉にできるようになったのだとしたら、それは編集者・川口ミリさんの存在と、日常の中でふと出会った忘れがたい映画たちのおかげです。
いつも、言葉にすると失われるものと、言葉にしないと忘れてしまうものの間で揺れながら書きました。どこかにいるあなたに届きますように。
(前書きより)
72ページ。価格は1300円(税込)です。
古本酒場「コクテイル書房」の店主・狩野さんが発案した「本の長屋」。築100年の4軒長屋の一角を改装したそうです。ここの本棚を一つ借りて、3ヶ月限定で置かせていただきます。(8月から10月末までの予定)
◯ 喫茶「ミンカ」
何年か前に、オーナーの美香さんに誘われて、この喫茶店で一緒に朗読劇をやったことがあります。昼も素敵だけれど、夜は静かな北鎌倉の雰囲気とあいまって独特で好きでした。
営業時間(月~木・土日)11:30~17:30 定休日:金曜日
◯ BAR「山山」
喫茶「ミンカ」の美香さんが今やっている小さなBAR。鎌倉の小町通りの喧騒からふっと外れて、まるで小動物の住処にお邪魔したような不思議な空間です。
営業時間(17:00~21:00 L.O) 定休日:日曜祝日
「本の長屋」の私の棚。 |
只今、「やっほー!シネマ」のZINEを製作中です。
映画コラムサイト「PINTSCOPE」での連載が始まってから、早いものでもう5年が経ちました。この辺りで、これまで寄稿して来たコラムのうちから数本を選んで、一冊のZINEにまとめることにしました。
こんど恋人にあったらたましい、こわしちゃってね、っていってやろうか
NHK「100分de名著」に朗読で出演します。今回は『放浪記』『浮雲』などを残した作家・林芙美子です。
彼女の作品を読んでいると、「まるで空に浮かぶ雲のように、人の心も世の中もどんどん移り変わっていくんだなあ」ということを痛感します。でも、そんな確実なものが何一つない世界でも諦観するのでなく、いつも逞しく生きていくことを選択していく彼女の姿に勇気づけられます。
そして番組の指南役は、ドラマ『ナイルパーチの女子会』の原作者でもある柚木麻子さん! これまでの林芙美子のパブリック・イメージを覆すような、新たな視点からの解説が痛快で素晴らしいです。ぜひご覧ください。
☁ ☁ ☁
余談ですが、私は「100分de名著」は眠れない夜によく見ています。ただ、内容が面白くてなかなか眠くならないのが難点です。この間はこんな一行詩ができました。
「100分de名著 500分見ても眠れない夜」
古今東西の名著を一度に摂取しすぎると、体の中がカオスになるので要注意です…。
この間、鎌倉のとあるバーで偶然会った年下の女性から、h hunt(ハリー・ハント)という音楽家を教えてもらった。ピアノへの触れ方が心地いい。最近、朝起きると聴いている。
最近、本をめくっていたら、「アモール・ファティ(amor fati)」という言葉に出会った。そこには、こんなふうに書いてあった。
「ニーチェにアモール・ファテイ(運命愛)という重要な観念があります。自分の運命を愛したまえ、それが自分の人生なんだ、ということですね。ニーチェが言うには、もし君が、君の人生のうちのたったひとつの要素でも否定するなら、全部をバラバラにしてしまうことになる。(中略)君は悪魔を飲み込むことによって、その力を自分のものにする。人生の苦しみの大きさに応じて、人生そのものも大きくなる。」
なんだか勇気をもらった。
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映画のコラム「山田真歩のやっほー!シネマ」第23回目が公開された。
今回は、自分の人生のある時期に体験したことを見つめ、抱きしめるつもりで書いた。また、真剣に誰かとつながろうとすることを怖がっているうちに、軌道を離れすぎてしまった星のことを思いながら書いた。
今回も朗読つき。私の声に音楽を添えてくれたのは、てんこまつりさん。彼女は、「もっと混沌とした音になりそうだったけど、ひと回りして祈りの場の音になりました」とメッセージをくれた。
いつも描いている四コマ漫画はなぜか浮かばず、三枚の挿絵を添えることにした。 一枚目の海の絵は、友人でもある画家の片山高志くんの絵からインスピレーションをもらった。私が初めて買った絵で、今も部屋の窓際に飾ってる。
自分にとっては、本もそうだけど、映画も出会うタイミングがとても大切だと感じる。「今じゃないかも」と思ったら誰かにオススメされても無理に観ない。でも、気になっているものは心の片隅に残っていて、「今かも」と波長が合うときが不思議とくる。忘れがたい作品とは、そんなふうにして出会ってきた気がする。
いま、じゃなくてもいい。
いつか、どこかにいるあなたへ届きますように。
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(※ podcast版では私の編集担当の川口ミリさんからの”声のあとがき”も聞けます。)
私だけしかこれを知らない。
私だけが今この瞬間を感じている。そう感じることがある。
多くの人が見向きもせずに通り過ぎて行ったもの。数字や言葉が捉えそこねるもの。不特定多数の人に向けられた笑顔ではない、ごく親しい誰かに向けられた一瞬の微笑み。大勢の人に伝えるキャッチコピーではない、日記に書きつけたような誰に見せる宛もない個人的な文章。
そんな、人に伝えるのが難しくて言葉にならないものたち。一人で部屋にいるときに、ふと差し込んでくる午後の光のような。そんな瞬間や存在をいつも愛おしいと思う。
みかちゃんの写真を見る。そこには彼女が日々の中で大切にしたものや忘れ難い瞬間が閉じこめられている。それは彼女だけの記憶の断片かもしれない。でも、その前に立つと、いつの間にか私もその世界に含まれている。柔らかく、音もなく。
写真は窓なんだ、と思った。そしてその窓は閉じられていなくて、いつでも入って行くことができる。彼女の写真は、私を再び静かな気持ちにしてくれる。この世界で虚しくなる必要なんてないのだ、と思える。
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この文章は、「午後の光のようなもの」 という題名で、私の友人・喜多村みかさんの写真集『TOPOS』(2019年)に寄せて書いたもの。
彼女がこの春、個展を開く。私は写真のことはよくわからないけど、彼女の撮る写真はどれも素敵だと思う。
いろんな人に見てもらいたい。興味のある方はぜひ。
詳細です↓
2023年4月21日[金]- 5月14日[日]
[火曜-土曜]12:00-19:30[日曜]12:00-17:00 月曜定休/入場無料
長屋の発想
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嬉しい偶然
毎年、お正月に日本舞踊のお稽古場の近くの神社で、奉納舞踊を踊らせていただいている。今年は、商売繁昌の門付の踊り「萬歳」と民謡「伊予節」を踊った。
あるお師匠さんから「いい踊りを踊るね」と声をかけてもらい、嬉しかった。いつだったか、私の踊りのA先生が、「庭の落ち葉をはくように、自然に踊るのがいい踊りなのよ」と言われたことを思い出す。いつかそんなふうに舞台にいたい。
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今年も長島の漁師さんから立派な鰤が届く。ありがたい。映画『夕陽のあと』の撮影で出会って以来のご縁。長島の青い海を思い出しながら、お刺身や鰤シャブにして、美味しくいただく。
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昨晩は、仕事仲間のOさん、Mさんと、ささやかな新年会をした。帰り際に、それぞれ今年の抱負を三つのキーワードにして出しあった。ほろ酔いの自分から出てきた言葉は、「新しいこと」「無我」「古典」だった。
今年は、初心に戻って、自分をゼロにして、予想もしなかった世界を楽しみたい。