2022年6月28日火曜日

声のこと

コロナで人と会えなくなった頃から思っていたことがある。それは、「触れ合わずとも、触れ合えるものって何だろう?」ということだった。なぞなぞみたいだけど。

いつのまにか、遠く離れている人の声をよく聞くようになった。そのうちに、自分の声をボイスメモに吹き込んで、誰かに手紙のように送るようになった。

声は、触れ合わずに、心で触れ合うことの出来るもの一つだと思う、今日この頃です。

最近の声 ①

映画のコラムサイトPINTSCOPEの連載「やっほー!シネマ」が更新されました。今回は、古いアルバムをめくりながら、子ども時代のことを思い出して書いてみました。

しかも、なんと今回は“朗読”つき……。初の試みで、PINTSCOPE編集部の方たちとわいわい言いながら録音しました。ポッドキャストでも聴けるとのこと。ポッドキャスト版では、いつも私の担当編集をしてくれている川口ミリさんからの一言コメント(裏話)も聞けて面白いです。

文字で読むのと、声で聞くのは、どんなふうに印象が違うのだろう? 感想が楽しみです。

そして、私の声にそっと寄り添うように素敵な音楽を、てんこまつりさんが作曲してくれました。前回のコラムでも紹介させてもらったけれど、彼女の音楽はまるで昔からそこにあったかのように、いつも自然で違和感がない。とても嬉しい。感謝です。

どこかにいるあなたへ届きますように。

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「山田真歩のやっほー!シネマ」第21回目

近所の猫と私。

兄と猫と私。

最近の声 ②

先日、太宰治の桜桃忌に、友人に小さな朗読会に誘われて選んだ「引っ越しの花」というエッセイ。声に出してみると、文字の後ろにある書き手の想いのようなものが透けて、柔らかく伝わってくるのが不思議だった。

『透明空間が見える時』(津島佑子著/1977年)より。




本日の寝たねちゃん、ひと呟き。


「夏ですね。」
“It's summer.”