2017年8月25日金曜日

札幌での音楽劇の試みが終わった


行く前に思っていたことは、こんなこと。
「それぞれが楽器や音の出るものを持ち寄って、いろんな動物の鳴き声や木のざわめきを音で奏でてみる。いろんな動物になってみる。最後には、奇想天外な音たちを合わせて一つの “森” をつくってみたい。その森に一羽の鳥がやってきて、しゃべりだす。そんな音楽劇がつくれたらいいな」
さて、結果はいかに……。



初日(曇り)
演技するのは初めてという参加者を前に、「何から始めよう?」と頭が一瞬真っ白になる(講師をするのは私も初めて)。いつも頭の中でひとりで無意識にやっていることを、“言葉”にして伝えなくちゃいけない。
●「まず、体を動かしましょっか」と、一緒に太極拳をやった。
●部屋をぐるぐる歩く。いろんな人の歩き方をマネする。いろんな物質(油とか風とか粘土とか)になって歩いたらどうなるか。いろんな動物の歩き方はどうか。
●そのあと、楽器と会話するという即興劇をやった。楽器で告白する。楽器で喧嘩する。
●一日の最後に、みんなでテキストを読みながらいきなり粗通し。
「四つん這いになったのが楽しかった。こんなに笑ったのは本当に久しぶり」と、さやさん。嬉しい。

二日目(雨)
雨なので参加者が減るかと思ったら増えていた。
●この日は、それぞれの個人的なエピソードを語ってもらった(最近11年付き合った彼女と別れた話、バンドが解散の危機だという話など)。それを聞いていた他の人たちでその話のつづきを即興劇にした。これはみんな大いに盛り上がった。
●昨日読んだテキストに、今日のみんなのエピソードを織り交ぜて、また粗通し。
「一日目が楽しかったから今日も来た」と、台湾料理「ごとう」のごとうさん。良かった。

三日目(曇り)
●今日は発表会。札幌資料館という昔は裁判所だった場所が会場。
「自分のもっている一番派手なシャツを着て来てください」と昨日言ったら、みんな集まったら南国の鳥みたいになった。
●本番はもう無我夢中だったので、完成度についてはよくわからない…。ほとんどやりながらの即興だったし、かなりデコボコしていたと思う。ただ、参加してくれた人たちが終わったあと、みんなニコニコして遅くまで残っておしゃべりしていった。
「忘れたくない三日間になりました」と、吹奏楽を20年やっているというおさむさんが言ってくれて嬉しかった。

今回、声をかけてくれたテニスコーツのお二人(毎朝、楽しかったです)、現地でお世話になったスタッフの方、参加してくれた方に感謝。終わったあと、しばらく空っぽの部屋みたいになりました。



2017年8月7日月曜日

夏の自由研究「鳥になる」


お元気ですか。毎日あついですね。
わたしはこの夏、鳥のことで頭がいっぱいです。
BBCが制作した「THE LIFE OF BIRDS 鳥の世界」シリーズが面白くて、繰り返し観ています。(渋谷ツタヤで鳥のドキュメンタリーがなかなか借りれないなーと思っている方がいたら、すみません。借りしめているのはわたしです。)中でも驚いたのは、鳥も「飛ぶ練習」が必要なのだということ。鳥だからすぐ飛べるものだと思っていたけれど、そうじゃなかった。日夜 “羽の筋トレ”をして丈夫にしたり、野原を助走つけて走ってみたり、ヒナたちはみんな必死の形相。「やっぱり自然が一番だよね」とか「動物はいいなあ」なんて軽々しく言えない雰囲気がありました。
わたしはそこに登場するいろんな鳥の鳴き声やしぐさ、求愛行動なんかをマネしながら観ています。一昨日は小学一年生のめいっこと卵から孵化するヒナのマネをしました(彼女は臨場感があって、とても上手だった)。そんなわけですっかり鳥に詳しくなりつつある今日この頃です。


札幌国際芸術祭に参加するテニスコーツのお二人に誘われて、一緒に短い音楽劇をつくることになりました。
「ある森に渡り鳥がやって来て、相手と出会い、卵を産んで帰っていく。」この短いお話を、参加者の人たちと音楽劇にする試み。どんな “森” ができるかは、どんな人たちがそこに集まるかで変わるんだろうな。いやあ、どうなるか、どうなるか。やってみなくちゃわからない。

てなわけで、今週末、札幌へ行きます。