2012年4月11日水曜日

「こいつ離れないんだ」


今日、『くまのプーさん だいじな友だち』という作品を観ていたら、こんな場面があって思わず笑ってしまった。


ひょんなことから雲を怒らせてしまったティガーくんが、雲を追い払うために考えつく全てのことを試してみるのね。走ったり、跳んでみたり、じっとしてみたり・・・。でも、どうしても雲は離れてくれないの(わかるよ、ティガー・・・。私もよくそうなる) 。
途方に暮れていると、仲良しのプーが来て言った。「僕の傘にお入りよ。雨が止むまで一緒に待とう。」 そうして雲が去ったとき、ティガーは学んだのです。「友だちが助けてくれると、暗い気分は吹き飛んで、楽しい一日が過ごせるんだ」ってね。
あー、こういうことなんだよなあ、と思った。 「くまのプーさん」、実は初めて観たけれど、すごい傑作だわ。

* * * 

昔、「今人会」という会をやっていたことがある。 たしか大学を卒業したばかりの頃だったと思う。 名前の由来は忘れたけれど、たぶん「今の人」と「イマジン」をかけたんじゃないかな(我ながら上手いネーミングだ!と思ったのを覚えている)。
ちょうどそのころ、夏目漱石の「木曜会」とか、宮沢賢治の「羅須地人協会」とか、よくわかんないけどみんなで集まって何かをするっていいなと思っていた。それで、我らも何かやろうではないの!と高校時代からの友人たちと勢いで会を発足したのだ。
最初は月に何度か誰かの家に集まって、近況を話し合ったり、詩を朗読したり、映画を観たりするだけだったけれど、ちょっとずつメンバーも増えていき、手書きの「今人会新聞」なんていうのも発行したりした。私はそこに拙いながらも文章や絵を載せたり、一人芝居に挑戦してみたりもした(これは失敗して大泣きしたけれど・・・)。
何はともあれ、集える場所があるというのは幸せなことだったな。

そんな今人会も、それぞれ社会人になっていくにつれ、活動が減っていった。 一人は中学校の英語教師になって忙しかったし、一人はアウトサイダー・アートを学びに大阪へ行ってしまった。
そして私もアルバイト生活をやめ、就職をした。

あれから7年が経ち、またかつての「今人会」のようなことが始まりつつある。 まだまだ小さな集まりだけど、たった二人だって集まれば立派な “会” だ。 そこでお互いの情報を交換しあったり、今悩んでいることを聞き合ったり、 一緒に解決法を捜しながら何かをやってみたり・・・。やっぱり人が集まるってすごいなあ、 一人じゃないっていいなあ、と心から思う。 この小さな始まりの芽が、どんなふうに育っていくやら。楽しみ楽しみ!