2016年4月24日日曜日

夜中に目がさめた


1
パチパチ、焚火の音がした古いレコードが回る音だったかもしれない
そよ風のようなギターが古い記憶を運んで来た
泣けない人のために泣く
死ねない人のために死ぬ
笑えない人のために笑う
それがあんたの仕事なのと、言われたような気がする
焚火のような、くぐもったにぶい光のような声だった


2
起きたときに、大爆笑していることがある。


3
私のともだちがタンポポを持って訪ねて来た。
どっちかっていうと、ナイフとか爆弾とかが似合う人なのに、その小さな黄色い花がよく似合った。嬉しいような寂しいような顔をして笑っていた。
そこで目が覚めて、メガネをかけて庭に出た。細かい雨が降っていて草木はしっとり濡れていた。私の小さな庭にはタンポポがたくさん咲いている。摘もうと思ったら、夜だからか雨だからか、みんな花びらを閉じて眠っていた。まあそうだよな、もう夜ふけだもんね。